対象者に「自己認識」と「他者認識」のギャップを提示し、行動変容を促す360度評価は、能力開発の分野で非常に効果を発揮します。今回のコラムでは、この能力開発における360度評価の活用法をご紹介します。
それぞれの企業様において、役職や入社年次、職能等級といった、様々な階層や集団が存在していると思います。360度評価を活用すると、これらの階層や集団ごとに課題を特定することが可能です。
それぞれの階層や集団で必要とされる能力要件を、評価項目として設定し、360度評価を行います。従業員本人は自分自身の課題を、組織としては、それぞれの階層や集団の課題を特定することができ、有効な打ち手につなげることができます。
導入企業様においては、部長/課長といったマネジメント層と、新卒1年目/3年目といった若手の立ち上がりにおいて実施されるケースが多く見受けられます。
ケーススタディにおいては、マネジメント層の課題特定および育成を行なった事例を紹介しております。
多くの企業様が、研修を能力開発の手法として用いられていると思います。360度評価は、この研修にも有効活用ができます。
360度評価自体を研修のコンテンツとしていただくと、対象者にとって貴重な気づきの機会となります。この場合、適切な結果の読み取りをフォローするために、1on1などを行うとより効果的です。
また、研修の効果測定にもお使いいただくことが可能です。研修内容に即した評価項目を設定し、研修の前後に360度評価を実施します。そうすることで、研修によって研修参加者のスキルがどれだけ向上したのか、本人だけではなく周囲の人間から見た定量的な測定結果を回収することができます。
研修の効果測定についての詳細はこちらのコラムでもご紹介しています。