COLUMN
360度評価を実施した後、結果を対象者に返却するだけで満足していませんか?結果シートをただ本人に返却するだけではなく、結果の読み解き方をおさえることで、対象者の成長スピードを格段に上げ、360度評価の効果を最大化することができます。
当サービス「360(さんろくまる)」の結果シートには、対象者1人1人の結果が詳しく表示された個人シートと、対象者全体の結果を見渡せる平均一覧シートがあります。
個人シートは、
① 評価項目ごとの自己評価・他者評価・全体平均
② ①を棒グラフで表したもの
③ 周囲からのコメント
の主に3つで構成されています。
平均一覧シートには、
点数順の全項目・各項目の平均値
がランキング形式で表示されています。
これらを踏まえ、今回のコラムでは、対象者本人と人事担当者がそれぞれどの部分に注目して読み解くべきかを解説します。
まず、対象者本人がどのようなポイントに注目して結果を受け取るべきかを解説します。
◎自己評価と他者評価のギャップが大きい項目に注目する
自己評価と他者評価の間に見られる差異は、特にチェックするべき部分です。他者からの客観的な認識は、自分自身では見えていなかった部分を示し、気づきを与えてくれます。マインドとしては、自己評価と他者評価のギャップに対して一喜一憂しないことが大切です。たとえ自分で予想していたより低い評価であっても、成長のための伸びしろであると捉え、ネクストアクションに繋げましょう。
◎他者からの評価にバラつきがある項目に注目する
他者評価のバラつきは、結果シートの「データ分布」という欄から見ることができます。5段階評価の場合、1~5の数値をそれぞれ何人が付けているかを見ることができます。もし、他者評価に大きなバラつきが見られた項目があれば、大きく分けて
①人によって行動や態度を変えている可能性
②同じ行動をしていても一部の人には伝わっているが、一部の人には伝わっていない可能性
が挙げられます。原因を他者の中に探る前に、まずは自身の行動から振り返り、なぜこのようなバラつきが見られたのかを考えましょう。
次に、人事担当者 側が結果シートを受け取った時にどのように読み解くべきか、そのポイントを解説します。
◎全体平均が比較的低い項目に注目する
項目の「全体平均」から、組織全体の課題を可視化することができます。特定の項目における全体平均が他の項目に比べて低いとき、その項目は組織全体の課題であると言えるでしょう。例えば、全体的に「プレゼンテーション力」の項目が低かった際には、話し方のスキルや資料作成の方法のレクチャーなど、プレゼンテーション力に特化した研修を行うといった形で、課題解消のためのアクションに繋げましょう 。
◎個人に対してフィードバック面談を行う
人事担当者は、上記のように組織全体の結果を見ることはもちろんですが、対象者1人1人に対して、結果を丁寧にフィードバックすることも非常に重要です。そのために、結果シートを返却して終わりにするのではなく、面談の時間を設定するのがおすすめです。 面談の際には、自己評価と他者評価のギャップの原因を対象者の言葉で聴き出す姿勢や、事実と意見を分けて伝えることを意識しましょう。これらを意識したうえで、対象者のネクストアクションを対象者と一緒に考えましょう。
⇒効果的なフィードバック面談の行い方についてもっと詳しく知りたい方は、コラム「失敗しない!360度評価を成功させるコツ~評価後の面談~」をご覧ください。
また、360(さんろくまる)では、360度評価の結果を元にした「研修」や「結果分析」などのサービスも提供しております。特に初めてのご実施など、評価後のフォローを手厚く行いたい方は、こちらからご相談ください。