C社様プロフィール
業種(業界):不動産
従業員数:100名程度
C社様は、ここ数年で従業員数が倍になったことに伴い、マネジメント層を増員させる必要が出てきました。これまでは、営業成績が良い、つまりプレイヤーとしてのスキルが高い人材を昇格させていましたが、最近「マネジメント層の能力が低い」との声が部下を中心に上がり始めているようです。今後もさらなる組織拡大を予定されているため、早急にマネジメント層の課題を解決したいとお考えでした。
マネジメントスキルは、プレイヤーに必要とされる能力とは異なります。マネジメント層ならではの能力要件を定め、その中のどこに弱点があるのかを特定する必要がありました。また、昇格対象である、「プレイヤーとして優秀だった社員」は、これまで周囲からフィードバックを受ける機会が少なく、行動変容につながる気付きを得にくい状態にあると考えられます。C社様には、マネジメント層の課題特定および育成の観点から、以下の手法をご提案しました。
・マネジメント層を評価対象者とした360度サーベイを実施し、集計結果より課題を特定。その後、課題に合わせた研修等を企画。
・集計結果をマネジメント層のメンバーそれぞれにフィードバックし、気付きの機会を提供。
① マネジメント層に求める能力要件を項目として入力。今回は、「部下の指導・育成」、「経営陣との関係」、「目標管理」といったコンピテンシーを設定しました。
② 「システム上で匿名性は守られていますので、上司へのフィードバックを率直に記入してください。」とコメント欄を設定。部下が意見を発しやすいようにしました。
③ 「課のメンバーが課長を評価する」など、日頃マネジメントされている社員が評価者となるように割り当てを設定。
① 設計した360度サーベイを実行。集計結果を確認したところ、マネジメント層全体の傾向として「部下の指導・育成」の能力が弱いことが判明したため、指導力向上に内容を絞った研修を実施。
② 集計結果をマネジメント層のメンバーそれぞれにフィードバック。自らの弱みを改善するアクションプラン作成の機会を設定。
以上の施策を実行することで、マネジメント層の課題を、「全体」および「個人」それぞれのスケールで特定することができました。課題を特定することで、研修やアクションプラン作成など、直接的な解決につながる育成施策を実行することが可能になっています。マネジメント層の社員の方からは、「自分は上司になって間もなく、自分の振る舞いが適切かどうか漠然とした不安を感じていた。今後はフィードバックを活かし具体的な行動改善につなげられそうだ。」という声をいただいています。
また、C社様では、今後も組織の拡大に合わせて、より多くの人材をマネジメント層として抜擢する必要がありますが、その昇格是非の判断に活用するなど、360度サーベイの実施範囲を広げることも計画されています。
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